第7条 寡婦の権利
第7条 寡婦の権利
寡婦は、夫の死後、直ちにかつ何らの困難もなく、結婚持参金および相続分を取得すべきものとする。
寡婦は、結婚持参金、モルゲンガーベ、または夫から受けた相続分について、何物をも支払ってはならない。
寡婦は、望むならば、夫の死後四十日間、夫の家に留まることができる。この期間内に、寡婦の持参金が支払われるべきものとする。
寡婦は、旦那はんが死んだ後、すぐにかつ何の困難もなく、結婚持参金と相続分をもらうべきやねん。
寡婦は、結婚持参金、モルゲンガーベ、または旦那はんから受けた相続分について、何も払ったらあかん。
寡婦は、望むなら、旦那はんが死んだ後四十日間、旦那はんの家に留まることができるんや。この期間内に、寡婦の持参金が支払われるべきやねん。
第7条は、寡婦の経済的権利と居住権を保護する条文です。
中世社会において女性の地位は不安定で、特に夫の死後の寡婦の立場は極めて脆弱でした。この条文は、寡婦が結婚持参金(花嫁が結婚時に持参した財産)、モルゲンガーベ(夫が結婚翌朝に妻に贈る財産で、妻の将来保障のための制度)、相続分を即座に取得し、何の対価も支払わずに済むことを保障しています。
「四十日間」の居住権は、寡婦が将来を決定し準備を行うための猶予期間として設定され、この間に持参金の支払いも完了することが義務づけられています。これらの規定により、寡婦の経済的自立と生活基盤が確保されました。
未亡人を守るためのめっちゃ大事な条文やねん。中世のイングランドでは、旦那はんが亡くなったら奥さんの立場はめっちゃ弱かったんや。「さあ、出て行きなさい」って息子や親戚に追い出されることも多かったんやで。
当時の女の人にとって、結婚持参金(結婚する時に自分の家から持ってきた財産)とモルゲンガーベ(旦那はんが結婚の翌朝に「君を大切にする」って約束で渡してくれる財産)は、老後の生活を守るための大事な保険やったんや。せやけどジョン王の時代は、これすら「家の財産や」って言うて取り上げられることがあったんやな。
例えばな、ある騎士はんの奥さんが、旦那はんが戦争で亡くなった後、すぐに家から追い出されて「持参金は後で渡す」って言われたまま何年も待たされた、っちゅう記録が残ってるんや。その間、奥さんは親戚の家を転々として、みじめな暮らしをしたんやって。こういうひどい話が多かったから、この条文が必要やったんやな。
この条文の素晴らしいところはな、「直ちにかつ何らの困難もなく」って書いてあることなんや。つまり「すぐに渡せ、グダグダ言うな」っちゅうことやねん。しかも「何物をも支払ってはならない」って、奥さんが自分の財産を取り戻すのにお金を払う必要はない、って明記してるんや。
「四十日間」の居住権も優しい配慮やと思うわ。旦那はんが亡くなって悲しんでる間に「明日出て行け」って言われたら、どこに行ったらええか分からんやんか。40日あったら、次にどこで暮らすか考える時間もできるし、荷物の整理もできるやろ。この間に持参金の支払いも完了させる、っちゅうルールも親切やなあ。
この条文の精神はな、後世の女性の財産権保護につながっていくんやで。日本でも昔は「家督相続」っていって、女の人は財産をもらわれへんかったやろ。でも今は男女平等に相続できるようになった。マグナ・カルタが800年前に始めた女性の権利保護が、世界中に広がっていったんやな。
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