おおさかけんぽう

法律をおおさか弁で知ろう。知らんけど

第95条第95条

(1) 連邦は、通常裁判、行政裁判、財政裁判、労働裁判、そして社会裁判の領域のために、最上級裁判所として、連邦通常裁判所、連邦行政裁判所、連邦財政裁判所、連邦労働裁判所、そして連邦社会裁判所を設置するんや。

(2) これらの裁判所の裁判官の任命については、それぞれの事項領域につき権限ある連邦大臣が、それぞれの事項領域につき権限ある州の大臣と、連邦議会により選出される同数の構成員から成る裁判官選挙委員会と共同で決定するんや。

(3) 裁判の統一性の維持のために、第1項に掲げる裁判所の共同部が形成されなあかんねん。詳細は、連邦法律が規律するで。

ワンポイント解説

ドイツの特徴的な専門裁判所制度を定めた条文なんや。第1項で「連邦は、5つの専門分野ごとに最高裁判所を作る」って決めてるねん。①連邦通常裁判所(Bundesgerichtshof、刑事・民事)、②連邦行政裁判所(Bundesverwaltungsgericht、行政訴訟)、③連邦財政裁判所(Bundesfinanzhof、税金の争い)、④連邦労働裁判所(Bundesarbeitsgericht、労働問題)、⑤連邦社会裁判所(Bundessozialgericht、年金・健康保険)の5つやな。これがめっちゃ特徴的でな。日本とかアメリカは「最高裁判所」が一つだけで、刑事も民事も行政も全部そこで扱うんやけど、ドイツは専門分野ごとに分かれてるんやで。なんでかっちゅうと、専門性を高めるためなんやな。税法は複雑やから税法の専門家が、労働問題は繊細やから労働法の専門家が判断した方が、質の高い裁判ができるやろ? それに、各分野で独立した最高裁があることで、それぞれの専門性が深まるし、裁判官のキャリアパスも分かれるんや。税務の裁判官は税務のプロになるし、労働裁判の裁判官は労働法のプロになるんやな。

第2項では「裁判官の任命は、担当の連邦大臣が、州の担当大臣と、連邦議会が選んだ同じ人数のメンバーで作る選挙委員会(Richterwahlausschuss)と一緒に決める」って決めてるんや。これもめっちゃバランスが取れた仕組みでな。例えばな、連邦労働裁判所の裁判官を選ぶ時は、連邦労働大臣が主導するんやけど、16州の労働担当大臣も参加するんや。さらに連邦議会が選んだ人も同じ人数参加するねん。つまり、①連邦政府(専門性の確保)、②州政府(連邦制の尊重)、③議会(民主的正統性)の3つの要素が全部関わって選ぶんやな。これで、政府が勝手に自分らに都合のええ裁判官ばっかり選ぶことができへんし、州の意見も反映されるし、国民の代表も関与するっていう、めっちゃ慎重な仕組みになってるんやで。日本の最高裁判事は内閣が指名するだけやけど、ドイツは3つの機関が関わるから、透明性も高いし、バランスも取れてるんや。

第3項は「裁判の統一性を守るため、5つの裁判所の合同部門(共同部、Gemeinsamer Senat)を作る」っちゅうことや。これが面白いねん。5つの最高裁判所が独立してると、同じ法律問題について違う判断が出る可能性があるやろ? 例えばな、ある問題について連邦通常裁判所と連邦行政裁判所が正反対の判断をしたら、国民は困るやんか。「刑事裁判ではAが正しいけど、行政裁判ではBが正しい」とか言われても、どっちやねんってなるわな。せやから、そういう矛盾が起きそうな時は、5つの裁判所の代表が集まって「共同部」っていう合同会議を開いて、統一的な判断を出すんや。これで、専門性は守りつつ、裁判の統一性も確保できるんやな。実際には、この共同部が開かれることはめったにないんやけど、いざという時のセーフティネットとして機能してるんやで。

わたしが思うに、この第95条はドイツ司法制度の独自性を示す象徴的な条文やと思うで。世界の多くの国は「一つの最高裁判所がすべてを扱う」っていうシステムやけど、ドイツは「専門分野ごとに分かれた最高裁判所」っていう独自の道を選んだんや。これは戦後復興の時に、「専門性の高い裁判を実現しよう」っていう理念で作られたシステムやねん。裁判官も、最初から「うちは労働裁判のキャリアを歩む」とか「財政裁判の専門家になる」とか決めて、その分野だけを深く勉強するんや。これで、めっちゃ質の高い判決が出せるようになったんやで。しかも第2項の任命手続きで、政府・州・議会の3つがチェックするから、裁判官の独立性と公正性も守られてるんや。第3項の共同部で統一性も確保してるし、めっちゃよくできたシステムやろ? 専門性と統一性の両立を実現してるんやな。

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