第86条第86条
連邦が、連邦固有の行政により、または連邦直属の公法上の団体もしくは営造物により法律を執行する場合、連邦政府は、法律が特別の定めをせえへん限り、一般行政規則を発するんや。連邦政府は、法律が別段の定めをせえへん限り、官庁の設置を規律するで。
第83条以降で定められた「州による執行」の例外として、「連邦が直接に執行する場合」のルールを決めた条文なんや。「連邦が、自分の役所とか、連邦の直属の公的な団体・施設で法律を執行する時は、連邦政府が一般的な行政ルールを出して、役所の組織を決める。ただし法律で特別に決まってたらそっち優先」っちゅうことやねん。第83条以降では「原則として州が連邦の法律を執行する」って言うてたけど、この第86条はその例外で「連邦が自分で直接執行する場合」のルールなんやな。つまり、ドイツ連邦制の原則は「州が執行」やけど、一部の分野では「連邦が執行」するっていう使い分けがあるんや。どういう分野で連邦が直接執行するかは、次の第87条以降で具体的にリストアップされてるんやけど、この第86条はその総論的なルールを決めてるんやで。
どういう分野で連邦が直接執行するかっちゅうと、外交、財政(税金)、国境警備、水路管理、連邦道路管理なんかや。これらは国家の中核的な機能やから、州に任せるんやなくて連邦が直接やるんやな。例えばな、外交は国全体として一つの窓口じゃないとあかんやろ? もしバイエルン州が独自にアメリカ大使館を作って外交交渉したり、ベルリンが独自に中国と条約結んだりしたら、ドイツの外交政策がメチャクチャになるやんか。せやから、外務省っていう連邦の役所を作って、連邦が直接外交を執行するんや。税金も同じで、連邦税務局っていう連邦の役所が全国的に税金を徴収するんやな。もし州ごとにバラバラに税金集めてたら、脱税する人が州境を越えて逃げたり、州によって徴収の厳しさが違ったりして、不公平になるやんか。こういう「絶対に全国統一でやらなあかん仕事」は、連邦が自分の役所を作って直接やるんや。
そして「連邦政府が一般的な行政ルールを出して、役所の組織を決める」っちゅうのは、州に任せへんで連邦が全部決めるっちゅうことや。第84条や第85条では、州が執行するから州の役所を使うてたけど、第86条では連邦が執行するから連邦の役所を使うんやな。組織の作り方も、手続きも、人事も、予算も、全部連邦が決めるんや。連邦政府が「外務省はこういう組織にする」「財務局はこういう手続きでやる」って全部決められるねん。ただし「法律で特別に決まってたらそっち優先」っていう但し書きがあるから、議会が法律で細かく決めた場合は、政府が勝手に変えられへんようになってるんやで。これは議会の立法権を尊重してるっちゅうことやな。
わたしが思うに、この第86条は第83条からの流れの中で理解せなあかんと思うで。第83条で「原則は州が執行」、第84条で「固有事項執行の詳細」、第85条で「委託執行の詳細」って決めてきて、この第86条で「例外的に連邦が直接執行する場合」を決めてるんやな。そして次の第87条以降で「具体的にどの分野で連邦が直接執行するか」をリストアップするんや。この構造がめっちゃよくできててな。まず原則を示して(第83条)、次に原則の詳細を示して(第84・85条)、それから例外を示して(第86条)、最後に例外の具体例を示す(第87条以降)っていう、めっちゃ論理的な構成になってるんやで。これでドイツ連邦制における「執行権の配分」の全体像が見えてくるんや。立法権の配分(第70-74条)と執行権の配分(第83-87条)を組み合わせることで、連邦と州の役割分担がはっきりするんやな。
簡単操作