おおさかけんぽう

法律をおおさか弁で知ろう。知らんけど

第100条第100条

(1) 裁判所が、裁判において効力の判断が問題となる法律を違憲と認める場合、手続は停止されて、州の憲法の侵害に関する場合には憲法争訟に権限ある州の裁判所の裁判を、この基本法の侵害に関する場合には連邦憲法裁判所の裁判を得なあかんねん。このことは、州法によるこの基本法の侵害、または州法律と連邦法律との不合致に関する場合にも適用されるんや。

(2) 訴訟において、国際法の規範が連邦法の構成要素であるか否か、そしてそれが個人に対して直接に権利と義務を生じさせるか否か(第25条)が疑わしい場合、裁判所は、連邦憲法裁判所の裁判を得なあかんねん。

(3) 州の憲法裁判所が、基本法の解釈において、連邦憲法裁判所や他の州の憲法裁判所の裁判と異なることを欲する場合、その憲法裁判所は、連邦憲法裁判所の裁判を得なあかんねん。

ワンポイント解説

第1項は「裁判所が、裁判する時に効力の判断が問題になる法律を『これ憲法違反(verfassungswidrig)やろ』と思ったら、裁判を止めて(das Verfahren auszusetzen、手続を停止して)、憲法裁判所に『この法律どうですか?』って聞く」っちゅうことや。これを「具体的規範統制」(konkrete Normenkontrolle)っちゅうねん。「具体的」っちゅうのは、実際の裁判の中で出てくる問題っちゅう意味や。「規範統制」っちゅうのは、法律(Gesetz)とか規則(Rechtsverordnung)の合憲性を審査することやな。例えばな、ある人が刑事裁判で「この刑法の条文は表現の自由(第5条)を侵害してるから違憲や」って主張したとするやろ。裁判官が「確かにそうかもしれへんな」と思ったら、裁判を一時停止して、連邦憲法裁判所(または州憲法裁判所)に「この法律は合憲ですか?」って質問を送るんや。憲法裁判所が「合憲や」って答えたら裁判を再開して有罪判決を出すし、「違憲や」って答えたらその法律は無効になって被告人は無罪になるんやな。これがめっちゃ大事な仕組みでな。普通の裁判所が勝手に「この法律は違憲や」って決められへんようにしてるんや。憲法判断は憲法裁判所の専権事項(ausschließliche Zuständigkeit)やねん。これで、全国で憲法解釈が統一される(einheitliche Verfassungsauslegung)し、普通の裁判官が政治的な判断に巻き込まれへんようになってるんやで。

州憲法の違反やったら州の憲法裁判所(Landesverfassungsgericht)に、基本法(連邦憲法、Grundgesetz)の違反やったら連邦憲法裁判所(Bundesverfassungsgericht)に聞くんや。「州法(Landesrecht)が基本法に違反してへんか」とか「州法と連邦法(Bundesgesetz)が矛盾してへんか(Unvereinbarkeit)」っていう問題も、連邦憲法裁判所が判断するねん。例えばな、2021年のベルリン州家賃上限法(Berliner Mietendeckel)の事件では、ベルリンの裁判所が「この州法は連邦の権限を侵害してるかもしれへん」って思うて、連邦憲法裁判所に質問したんやで。憲法裁判所は「家賃規制は連邦の専属的権限(ausschließliche Gesetzgebung des Bundes)やから、州法は違憲や」って判断して、州法が無効になったんや。これで、何十万人もの賃借人が影響を受けたんやな。このように、具体的規範統制は個々の裁判に大きな影響を与えるし、社会全体にも波及効果(Auswirkungen auf die Gesellschaft)があるんやで。

第2項では「国際法の規範(Regel des Völkerrechtes)が連邦法の一部になってるか、個人に直接権利義務を生むか(第25条)が怪しい時は、連邦憲法裁判所に聞く」って決めてるんや。これも面白いねん。第25条で「国際法の一般規範(allgemeine Regeln des Völkerrechts)は連邦法の構成要素(Bestandteil des Bundesrechtes)になる」って決まってるんやけど、「この国際ルールは本当に『一般規範』なんか?」「個人に直接効力(unmittelbare Wirkung)があるんか?」っていう判断が難しい時があるんやな。例えばな、ある国際条約が「個人の権利を保護する」って書いてあっても、それが直接個人に裁判で主張できる権利(subjektives Recht)なんか、それとも国同士の約束(völkerrechtliche Verpflichtung)なだけなんか、微妙な場合があるんや。国際人権規約(Internationaler Pakt über bürgerliche und politische Rechte)とか、欧州人権条約(Europäische Menschenrechtskonvention)とか、そういう条約の解釈で「個人が直接裁判で援用できるか」っていう問題がよく起きるんやで。そういう時は、連邦憲法裁判所に判断してもらうんやな。これで、国際法の適用についても統一的な判断ができるし、個人の権利保護(Rechtsschutz für Einzelpersonen)もしっかりするんや。

第3項は「州の憲法裁判所(Landesverfassungsgericht)が、基本法の解釈で連邦憲法裁判所とか他の州と違う解釈(abweichende Auslegung)したい時は、連邦憲法裁判所に聞く」っちゅうことや。これがめっちゃ賢い仕組みでな。州の憲法裁判所も基本法を解釈せなあかん時があるんやけど、もし州ごとにバラバラの解釈をしたら、ドイツ全国で基本法の意味が違ってくるやろ? 例えばな、バイエルン州憲法裁判所が「表現の自由(第5条)は広く認められる」、ベルリン憲法裁判所が「表現の自由は制限される」とか、州によって解釈が違ったら国民は困るやんか。「バイエルンでは合法やけどベルリンでは違法」とか、そんなメチャクチャなことになったら、法的安定性(Rechtssicherheit)も予見可能性(Vorhersehbarkeit)もなくなるわな。せやから、「州の憲法裁判所が、連邦憲法裁判所や他の州と違う解釈をしたい時は、必ず連邦憲法裁判所に確認せなあかん」って決めてるんや。これで、基本法の解釈は全国で統一される(bundeseinheitliche Auslegung)んやな。連邦憲法裁判所が「全国統一の基準(bundeseinheitlicher Maßstab)」を示すことで、連邦制を取りつつも憲法解釈の統一性(Einheitlichkeit der Verfassungsauslegung)も確保してるんやで。

わたしが思うに、この第100条は憲法裁判所の権限を実質的に保障する、めっちゃ実務的な条文やと思うで。第94条で憲法裁判所の権限を定めたけど、この第100条で「普通の裁判所は憲法判断をせずに、憲法裁判所に回さなあかん」っていう手続きを定めてるんや。これで、憲法裁判所が本当に「憲法の守護者」(Hüter der Verfassung)として機能できるんやな。もし普通の裁判所が勝手に憲法判断してたら、判断がバラバラになるし、憲法裁判所の権威も損なわれるやろ? この第100条の仕組みで、①憲法判断は憲法裁判所に集中する(Konzentration der Verfassungsrechtsprechung)、②全国で憲法解釈が統一される(Einheitlichkeit)、③普通の裁判官は政治的判断から守られる(Schutz der ordentlichen Richter)、④国際法の適用も統一される(einheitliche Anwendung des Völkerrechts)、⑤連邦制でも憲法解釈の統一性が保たれる(Einheitlichkeit trotz Föderalismus)っていう、5つの大きなメリットがあるんやで。第92条から第100条までの流れで、ドイツの司法制度の全体像(Gesamtbild der Gerichtsbarkeit)が見えてくるんや。これがドイツの立憲主義(Konstitutionalismus)を支える仕組みなんやな。

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