第9条第九条
1 この条約は、署名のために無期限に開放しとくんやで。
2 国際連合、いずれかの専門機関か国際原子力機関の加盟国、または国際司法裁判所規程の当事国はな、次のどれかの方法で、この条約の締約国となることができるんや。
(a) 批准について留保を付けんと署名すること。
(b) 批准を条件として署名した後、批准すること。
(c) 加入すること。
3 批准または加入はな、批准書か加入書を国際連合教育科学文化機関事務局長(これからは「寄託者」って呼ぶで)に寄託することによって行うんや。
習い事でもサークルでも、「入会は今月末まで」って言われたら焦るけど、「いつでもどうぞ」って言うてもらえたら、自分の準備が整ってから安心して入れるやろ。この条約の入口はまさに後者で、第1項は「署名のため無期限に開放しておく」と定めてる。期限で門を閉ざさへんのや。湿地と渡り鳥を守るには一つでも多くの国に仲間になってもらわな実効性が出えへんから、入口をずっと開けとくことにしたんやね。日本が採択から約9年後の1980年に加入できたんも、この開放性のおかげなんやで。
第2項は、誰がどうやって入れるんかや。国連、その専門機関、国際原子力機関の加盟国、または国際司法裁判所規程の当事国が対象で、入り方は三通り。批准の留保を付けんとそのまま署名する、批准を条件に署名してから後で批准する、そして加入する。ざっくり言うたら、その場で入会を決めるか、「持ち帰って家族と相談してから正式に」にするか、後日あらためて入会届を出すか、の違いみたいなもんやね。
例えばな、条約が作られた会議の場におらんかったA国が、何年も経ってから「やっぱりうちも仲間に入りたい」って決めたとするわ。そのときA国がとるのは署名やのうて「加入」の手続きや。ほんで第3項が窓口を決めてる。批准書や加入書を預ける相手、寄託者は、ユネスコの事務局長。どこに届けたら正式なんかがはっきりしてるから、「うちはもう入ったつもりやった」なんて行き違いが起きへんのやね。
これ、要するに「門はいつも開けて、受付は一つに絞る」っちゅう話や。おおらかさと几帳面さの組み合わせやね。ここで確定する寄託の日付が、次の第十条で効力発生を数える起点になるんやから、受付簿の一行が案外重たいんやで。
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