おおさかけんぽう

法律をおおさか弁で知ろう。知らんけど

第8条第八条

1 自然及び天然資源の保全に関する国際同盟はな、他の機関か政府がすべての締約国の三分の二以上の多数による議決で指定されるときまで、この条約に定める事務局の任務を行うんやで。

2 事務局は、特に次の任務を行うんや。

(a) 第六条1の会議が招集されて組織されるにあたって、助力すること。

(b) 国際的に重要な湿地に係る登録簿を保管すること。それから、登録簿に載ってる湿地に関する追加、拡大、廃止または縮小について、第二条5の決まりによって締約国が行う通報を受けること。

(c) 登録簿に載ってる湿地の生態学的な特徴の変化に関して、第三条2の決まりによって締約国が行う通報を受けること。

(d) 登録簿の変更や、登録簿に載ってる湿地の特徴の変化を、すべての締約国に知らせること。それから、次回の会議でこれらの事項が討議されるように取り計らうこと。

(e) 登録簿の変更や、登録簿に載ってる湿地の特徴の変化に関する勧告を、関係する締約国に広く知らせること。

ワンポイント解説

どんな集まりにも、名簿を預かって、連絡を回して、会合の段取りをしてくれる書記さんがおるやろ。あの人がおらんようになった途端に回らんようになる、あの縁の下の存在や。この条文は、条約にとってのその書記さん、事務局を定めてるんやね。おもしろいのは第1項で、新しい組織をゼロから作らんと、「自然及び天然資源の保全に関する国際同盟」、つまりIUCN(国際自然保護連合)っていう、もともと自然保護の知見を持ってる既存の団体に任務を任せたことや。他の機関か政府が全締約国の三分の二以上の議決で指定されるまでの暫定っていう形で、身軽に始める工夫がされてるんやで。

第2項の任務の一覧を見たら、役どころがよう分かるわ。締約国会議の招集と組織の手伝い、登録簿の保管、第二条5項に基づく登録の追加・拡大・廃止・縮小の通報の受理、第三条2項に基づく生態の変化の通報の受理、そしてそれらをすべての締約国に知らせて、次の会議で討議されるよう取り計らって、勧告を関係国に周知させること。条約の心臓部である登録簿を預かる、情報の結び目なんやね。

例えばな、A国が新しい湿地を登録簿に追加して、同じ頃にB国が「うちの登録湿地の生態が悪化してます」って通報したとするやろ。もし窓口がばらばらやったら、情報はあちこちに散らばって、どこかで止まってまう。全部いったん事務局に集まって、そこから全締約国へ流れて、会議の議題に載っていく。この一方通行やない循環があるから、第二条の登録制度も、第三条の通報も、第六条の会議も、ばらばらの部品やのうて一つの機械として動くんや。

これ、要するに「仕組みは、回す人がおって初めて仕組み」っちゅう話やね。条文の中でいちばん地味かもしれへんけど、この裏方さんが止まったら条約ぜんぶが止まる。名簿係の偉大さ、覚えといてな。

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