第6条第六条
1 この条約の実施について検討して、この条約の実施を促進するために、締約国会議を設置するんや。第八条1の事務局はな、締約国会議が別の決定をせえへん限り、三年を超えへん間隔で締約国会議の通常会合を招集するんやで。それから、締約国の少なくとも三分の一が書面で要請する場合には、特別会合を招集するんや。締約国会議の通常会合は、次の通常会合の時期と場所を決めるんやね。
2 締約国会議は、次のことを行う権限を持ってるんや。
(a) この条約の実施について討議すること。
(b) 登録簿に係る追加と変更について討議すること。
(c) 登録簿に載ってる湿地の生態学的な特徴の変化に関する情報で、第三条2の決まりによって知らされるもんについて検討すること。
(d) 締約国に対して、湿地とその動植物の保全、管理、それから適正な利用に関して、一般的または個別的な勧告を行うこと。
(e) 湿地に関係のある事項で本来国際的な性格を持つもんについての報告と統計を作るように、関係する国際機関に要請すること。
(f) この条約の実施を促進するために、その他の勧告や決議を採択すること。
3 締約国はな、湿地の管理についてそれぞれの段階で責任を持つ人が、湿地とその動植物の保全、管理、適正な利用に関する1の会議の勧告について知らせてもらえること、そしてその人らが当該の勧告を考えに入れることを確保するんやで。
4 締約国会議は、会合ごとに手続規則を採択するんや。
5 締約国会議は、この条約の財政規則を定めて、定期的に検討するんやで。締約国会議は、通常会合ごとに、出席してかつ投票する締約国の3分の2以上の多数による議決で、次の財政期間についての予算を採択するんや。
6 締約国は、締約国会議の通常会合で出席してかつ投票する締約国が全会一致の議決で採択する分担率に従って、予算に係る分担金を支払うんやで。
どんなにええ決まりを作っても、集まって話し合う場がなかったら、そのうち誰も守らんようになってまう。町内会かて、規約だけあって総会が一度も開かれへんかったら、掃除当番も会費もなし崩しになるやろ。この条文が設置する締約国会議は、いわばこの条約の定例総会や。原則三年を超えへん間隔で通常会合を開いて、締約国の三分の一以上が書面で求めたら特別会合も開ける。次の会合の時期と場所は前の会合で決めとく。集まる約束を先に固定しとくのが、続けるコツなんやね。
第2項に並んだ権限を見たら、この会議がただの顔合わせやないことが分かるで。条約の実施の討議、登録簿の追加・変更の討議、第三条2項で通報された登録湿地の変化の検討、各国への勧告、国際機関への報告や統計作りの要請、決議の採択。話し合うだけやのうて、条約の運用の方向をここで実際に決めていく。総会でありながら、頭脳でもあるんや。
例えばな、A国の登録湿地の生態が悪化してるっていう通報が検討されて、会議がA国に改善を促す勧告を出したとするわ。ここで終わったら絵に描いた餅や。ほんまに湿地を管理してるのは、現場のBさんみたいな担当者やろ。せやから第3項は、勧告が現場で管理の責任を持つ人にまで届いて、考慮に入れられることを各国が確保しなさい、って定めてる。上で決めたことが下まで流れる配管を、条文で作ってあるんやね。
第4項からは手続規則、財政規則、出席して投票する国の三分の二以上で決める予算、全会一致で決める分担金の分担率と、会議を回すお金と段取りの話が続く。これ、要するに「続ける仕組みまで作ってこそ約束」っちゅう話や。理念だけやのうて、集まる日取りとお財布の決め方まで書いてあるから、条約は何十年も生きていけるんやで。
簡単操作