第4条第四条
1 それぞれの締約国はな、湿地が登録簿に載ってるかどうかにかかわらず、湿地に自然保護区を設けることで湿地と水鳥の保全を促進して、さらにその自然保護区の監視を十分に行うんやで。
2 締約国は、登録簿に載ってる湿地の区域を緊急の国家的な利益のために廃止したり縮小したりする場合にはな、できる限り湿地の資源が失われた分を補うべきなんや。特に、同じ地域か他の地域で、水鳥のこれまでの生息地に相当する生息地を維持するために、新しい自然保護区を作るべきやで。
3 締約国は、湿地とその動植物に関する研究、それから湿地とその動植物に関する資料や刊行物の交換を奨励するんや。
4 締約国は、湿地の管理によって、適当な湿地における水鳥の数を増やすように努めるんやで。
5 締約国は、湿地の研究、管理、監視について能力を持つ人の訓練を促進するんや。
「登録した湿地だけ守ったらええんでしょ」って思いがちやけど、この条文の第1項は最初にそれを打ち消してるんや。「登録簿に載ってるかどうかにかかわらず」自然保護区を作って、監視まで十分にしなさい、って書いてある。リストの中だけ点で守るんやのうて、国じゅうの湿地を面で守る。テストに出るとこだけ勉強するんやなくて、基礎から全部さらう、そういう姿勢やね。
第2項は、第二条5項で認めた「緊急の国家的利益のための縮小・廃止」の続きの話や。あっちで権利を認めた分、こっちで「そのときは失われた分をできる限り埋め合わせなさい」って歯止めをかけてる。例えばな、A国の登録湿地が港の整備で一部縮小されることになったとするやろ。そこに巣を作って暮らしてた水鳥たちからしたら、ある日突然おうちを取り壊される話や。せやからA国には、同じ地域か他の地域に、これまでの生息地に相当する新しい自然保護区を作ることが求められるんや。引っ越しをお願いするなら、次のお家をちゃんと用意してからにしなさい、っちゅうことやね。
ほんで第3項から先が、この条文の目の付けどころのええとこや。研究と資料・刊行物の交換の奨励、湿地の管理で水鳥の数を増やす努力、そして研究・管理・監視ができる人の訓練の促進。保護区っていう「場所」だけやのうて、それを支える「知識」と「人」まで育てなさいって言うてるんや。どんなに立派な保護区を作っても、水鳥のことが分かる人がおらんかったら、異変にも気づけへんし手当てもできへんやろ。
これ、要するに「箱より中身、いまより先」っちゅう話なんやね。いま目の前の湿地を守る手当てと、十年先も守り続けるための人づくりを、一つの条文に両方書き込んである。保全を一回きりの行事やのうて、ずっと続く営みとして設計してるんやで。
簡単操作