第16条第16条
条約のどの当事国であってもな、この条約が効力を生じてから1年が経過したときは、寄託国政府にあてた通告書によって、条約からの脱退を通告することができるんや。その脱退は、通告書を受け取った日から1年で効力を生じるんやで。
借りとる部屋を引っ越すときでも、大家さんにいきなり「今日で出ていきます」とは言えへんやろ。契約にはたいてい、何か月か前に伝えなあかんいう決まりがあるもんや。国が条約から抜けるときも、これとよう似た「猶予期間」が用意されとるんやで。
条約に入っとるどの国も、条約が効力を生じてから1年が経ったあとやったら、寄託国政府にあてた通告書を送ることで、条約からの脱退を申し出ることができるんや。せやけど、その通告書を送ったからというて、すぐに抜けられるわけやない。通告書が受け取られた日から、さらに1年が経ってはじめて、脱退が実際に効力を持つことになっとる。効力が生まれてすぐの脱退を防ぐ1年間の待ち時間と、脱退を申し出てから実際に抜けるまでのもう1年、いう二重の猶予が設けられとるんやな。この慎重さは、宇宙を独り占めしたらあかんという決まりや、天体を軍事利用したらあかんという決まりが、一つの国の一時的な思いつきで、ふらついてしもたらあかんという配慮から来とるんやで。
例えばな、Jさんの国で大きな政権交代があって、新しい方針のもとで「もうこの条約の枠組みからは離れたい」と考えることになったとするやろ。それでも、いきなり抜けることはでけへん。まず条約が効力を持ってから1年は待たなあかんし、その期間が過ぎてはじめて、寄託国政府にあてて脱退の通告書を送ることができるんや。ほんで、その通告書がZさんの国をはじめとするほかの当事国のもとに届いてからも、さらに1年が経つまでは、Jさんの国はまだ条約の当事国のままなんやで。その間に周りの国と話し合って、考え直す余地も残されとるんや。
この「1年待って、通告してからさらに1年」いう二段構えの猶予は、ある国が急にいなくなってしもて、宇宙のルールがガタガタになるのを防ぐためのもんなんや。仲間から離れる決断をするにも、残るみんなが心の準備をする時間が要る。国際社会でのお別れにも、ちゃんとした作法があるんやいうことを、この条文はそっと教えてくれとるんやで。
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