第9条 第九条
第9条 第九条
1 この条約は、署名のためすべての国に開放される。この条約が3の規定に従つて効力を生ずる前にこの条約に署名しない国は、いつでもこの条約に加入することができる。
2 この条約は、署名国によつて批准されなければならない。批准書及び加入書は、ここに寄託国政府として指定されるグレート・ブリテン及び北部アイルランド連合王国、ソヴィエト社会主義共和国連邦及びアメリカ合衆国の政府に寄託する。
3 この条約は、その政府が条約の寄託者として指定される国及びこの条約の署名国である他の四十の国が批准しかつその批准書を寄託した後に、効力を生ずる。この条約の適用上、「核兵器国」とは、千九百六十七年一月一日前に核兵器その他の核爆発装置を製造しかつ爆発させた国をいう。
4 この条約は、その効力発生の後に批准書又は加入書を寄託する国については、その批准書又は加入書の寄託の日に効力を生ずる。
5 寄託国政府は、すべての署名国及び加入国に対し、各署名の日、各批准書又は各加人書の寄託の日、この条約の効力発生の日、会議の開催の要請を受領した日及び他の通知を速やかに通報する。
6 この条約は、寄託国政府が国際連合憲章第百二条の規定に従つて登録する。
1 この条約は、署名のためにすべての国に開かれてるんやで。この条約が第3項の規定に従って効力を持つ前にこの条約に署名せえへん国は、いつでもこの条約に加入することができるんや。
2 この条約は、署名国によって批准されなあかんねん。批准書と加入書は、ここに寄託国政府として指定されるグレート・ブリテン及び北部アイルランド連合王国、ソヴィエト社会主義共和国連邦及びアメリカ合衆国の政府に寄託するんやで。
3 この条約は、その政府が条約の寄託者として指定される国(イギリス、ソ連、アメリカやね)とこの条約の署名国である他の40の国が批准してその批准書を寄託した後に、効力を持つんやで。この条約の適用上、「核兵器国」っていうのは、1967年1月1日前に核兵器その他の核爆発装置を製造してかつ爆発させた国のことを言うんや。
4 この条約は、その効力が生じた後に批准書または加入書を寄託する国については、その批准書または加入書を寄託した日に効力を持つんやで。
5 寄託国政府は、すべての署名国と加入国に対して、各署名の日、各批准書または各加入書の寄託の日、この条約の効力が生じた日、会議の開催の要請を受けた日、それと他の通知を速やかに知らせるんやで。
6 この条約は、寄託国政府が国際連合憲章第102条の規定に従って登録するんやで。
本条は、NPTの署名・批准・加入、発効要件、寄託国の役割などの手続的事項を規定する。第1項は、条約がすべての国に開放されていること、署名後も加入可能であることを定める。第2項は、批准書・加入書の寄託先として、米国、英国、ソ連(現ロシア)の3か国を寄託国政府に指定する。
第3項は、条約の発効要件を定める。寄託国3か国を含む43か国の批准により発効する。実際には1970年3月5日に発効した。また、本項は「核兵器国」の定義を明確化し、1967年1月1日以前に核兵器を製造・爆発させた国(米、ソ、英、仏、中)を指すと定める。この日付により、核兵器国の地位が固定化された。
第4-6項は、発効後の加入国に対する発効日、寄託国の通報義務、国連への登録義務を規定する。本条により、NPTは普遍的な条約として設計され、2023年現在191か国が加盟する世界最大規模の軍縮条約となっている。未加盟国はインド、パキスタン、イスラエル、南スーダンのみである。
NPTっていう条約に国が参加する手続きを決めた条文なんやで。条約に参加する方法には「署名」と「加入」の2つがあるんやけど、どっちでもええから参加してや、っていう仕組みになってるんや。第1項から順番に見ていこか。
第1項では、この条約は「すべての国に開放されてる」って言うてるんやね。これは、世界中のどんな国でも参加できますよっていう意味や。条約によっては特定の地域の国だけとか、招待された国だけっていう限定的なもんもあるんやけど、NPTは全世界の国が参加できる「普遍的な条約」を目指してるわけやね。署名し忘れた国でも、後から「加入」っていう形で参加できるようになってるんや。
第2項がおもろいのはな、「寄託国政府」っていうのが3か国指定されてることやねん。イギリス、ソ連(今のロシアやね)、アメリカの3か国が寄託国で、各国が批准書とか加入書を提出する窓口になってるんや。なんでこの3か国かっていうと、当時の主要な核兵器国やったからやね。冷戦時代やったから、西側の代表がアメリカとイギリス、東側の代表がソ連、っていうバランスを取ったわけや。
第3項では、条約が発効する条件を決めてるんやで。寄託国3か国を含む43か国が批准したら、条約が正式に効力を持つって決まってるんや。実際には、1968年7月1日に署名が開始されて、1970年3月5日に発効したんやね。この時に43か国が批准を済ませたわけや。今から見たら50年以上前の話やねん。
この第3項で特に大事なんが、「核兵器国」の定義やねん。「1967年1月1日前に核兵器その他の核爆発装置を製造しかつ爆発させた国」って書いてあるやろ。この定義によって、アメリカ、ソ連、イギリス、フランス、中国の5か国だけが「核兵器国」として認められて、それ以外の国は全部「非核兵器国」っていうことになったんや。この日付の線引きによって、核兵器国の地位が固定化されたわけやね。
ちなみに、この5か国以外にも実際には核兵器を持ってる国があるんや。インド、パキスタン、イスラエル、北朝鮮やね。せやけど、この4か国はNPT上は「核兵器国」として認められてへんねん。インド、パキスタン、イスラエルはそもそもNPTに加盟してへんし、北朝鮮は2003年にNPTから脱退してしもたんや。せやから、NPT上の「核兵器国」と実際に核兵器を持ってる国はズレがあるっていうのが、NPTの大きな問題の一つなんやで。
第4項は、条約発効後に参加する国のための規定やね。1970年3月5日以降に批准書とか加入書を出した国は、その書類を寄託した日から条約が効力を持つって決まってるんや。日本は1970年2月3日に署名して、1976年6月8日に批准したから、日本にとってのNPT発効日は1976年6月8日なんやで。
第5項と第6項は、事務的な手続きを決めてる条文やね。寄託国は、どの国がいつ署名したとか、いつ批准したとか、そういう情報をちゃんとみんなに知らせなあかん、って決まってるんや。それと、国連憲章第102条の規定に従って、条約を国連に登録する義務もあるんやで。
NPTは今では191か国が加盟してて、世界最大規模の軍縮条約なんや。未加盟はインド、パキスタン、イスラエル、南スーダンの4か国だけやね。南スーダンは2011年に独立したばっかりの新しい国やから参加してへんだけで、他の3か国は核兵器を持ってる(またはその疑いがある)から参加してへんねん。この普遍性の欠如が、NPTの限界やって批判されることもあるんやで。せやけど、それでも191か国が参加してるっていうのは、NPTが国際的に広く受け入れられてる証拠やし、核不拡散体制の基盤になってるっちゅうことやね。
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