第4条 第四条
第4条 第四条
1 この条約のいかなる規定も、無差別にかつ第一条及び第二条の規定に従つて平和的目的のための原子力の研究、生産及び利用を発展させることについてのすべての締約国の奪い得ない権利に影響を及ぼすものと解してはならない。
2 すべての締約国は、原子力の平和的利用のため設備、資材並びに科学的及び技術的情報を可能な最大限度まで交換することを容易にすることを約束し、また、その交換に参加する権利を有する。締約国は、また、可能なときは、単独で又は他の国若しくは国際機関と共同して、世界の開発途上にある地域の必要に妥当な考慮を払つて、平和的目的のための原子力の応用、特に締約国である非核兵器国の領域におけるその応用の一層の発展に貢献することに協力する。
1 この条約のどんな規定も、差別なくて第一条と第二条の規定に従いながら、平和目的のための原子力の研究、生産、利用を発展させることについてのすべての締約国の奪われへん権利に影響を与えるもんやと解釈したらあかんで。
2 すべての締約国は、原子力の平和利用のために設備、資材、それと科学的・技術的な情報を可能な限り最大限に交換することを簡単にすることを約束するし、その交換に参加する権利を持ってるんやで。締約国はまた、可能な時には、単独でまたは他の国とか国際機関と一緒に、世界の開発途上の地域の必要に適切に考慮を払いながら、平和目的のための原子力の応用、特に非核兵器国である締約国の領域におけるその応用をもっと発展させることに貢献することに協力するんやで。
本条は、NPT体制における「平和的利用の権利」を規定する。第1項は、すべての締約国が第一条・第二条の義務(核不拡散義務)を遵守する限り、平和目的の原子力研究・生産・利用を発展させる「奪い得ない権利」(inalienable right)を有することを明記する。この権利は核兵器国・非核兵器国を問わずすべての締約国に平等に認められる。
第2項は、原子力の平和利用のための国際協力を促進する義務を規定する。締約国は、原子力関連の設備・資材・科学技術情報の交換を容易にし、特に開発途上国における平和的原子力利用の発展に協力することが求められる。これは、非核兵器国が核不拡散義務を負う代償として、平和的原子力技術へのアクセスを保障する「取引」(bargain)の一環である。
本条は、NPT体制の三本柱の一つである「平和的利用」を体現する。核兵器を放棄する非核兵器国に対し、平和的原子力技術の利益を享受する権利を保障することで、条約の普遍性と持続可能性を高める役割を果たす。ただし、この権利も第三条の保障措置の下で行使されなければならず、無制限ではない。
NPTの中でもめちゃくちゃ大事な条文なんやで。なんでかっていうと、「核兵器は持ったらあかんけど、平和利用の原子力は使う権利がある」っていう、いわば非核兵器国への「見返り」を保障してる条文やからなんや。第1項では、この権利を「奪い得ない権利」(inalienable rightっていう英語やね)って呼んでて、これは誰にも取り上げられへん基本的な権利やっていう意味なんやで。
NPTっていう条約はな、よく「取引」(bargain)やって言われるんや。例えばな、非核兵器国は「核兵器を持ちません、作りません」って約束する代わりに、「平和利用の原子力技術は自由に使わせてもらいます」っていう権利をもらうわけやね。もしこの権利がなかったら、非核兵器国は「核兵器も持てへん、原子力発電もでけへん、それやったら損やんか」って思って、NPTに入らへんかもしれへんやろ。せやから、この第四条は非核兵器国をNPTに引き留めるための、すごく重要な条文なんやで。
第1項で大事なんはな、「差別なく」っていう言葉やねん。これは、核兵器国も非核兵器国も、みんな平等に平和利用の権利を持ってるっていう意味や。せやけど現実にはな、核兵器国は核技術をめっちゃ持ってるけど、非核兵器国は技術がなかったり、設備がなかったりするわけやろ。せやから第2項では、「技術を持ってる国は、持ってへん国に協力してあげてな」っていう義務を課してるんや。
第2項を見るとな、「開発途上にある地域の必要に妥当な考慮を払って」っていう言葉が入ってるやろ。これはな、アフリカとかアジアとか、発展途上の国々が原子力技術を使って経済発展できるように、先進国が協力せなあかんっていう意味なんや。例えばな、原子力発電所を作りたい国があったら、設備を売ってあげるとか、技術者を育てる手伝いをするとか、そういう国際協力をしましょうっていうことやね。もちろん、第三条の保障措置(査察)を受けるっていう条件付きやけどな。
ちなみに、日本はこの第四条の恩恵をめちゃくちゃ受けた国の一つやねん。戦後、日本は原子力技術を持ってへんかったけど、アメリカとかから技術支援を受けて、原子力発電を発展させることができたんや。「原子力の平和利用」っていうスローガンのもとで、日本は世界有数の原子力発電国になったわけやね。これも第四条があったからこそやねん。
せやけどな、この第四条をめぐっては国際的に議論があるんや。例えばな、イランは「ウラン濃縮は平和利用の権利や」って主張して核開発を進めたけど、アメリカとかは「それは核兵器開発につながるやろ」って制裁をかけたんやね。第四条の「平和利用の権利」がどこまで認められるのか、っていうのは難しい問題なんやで。平和利用と核兵器開発の技術は紙一重やから、この境界線をどう引くかがNPT体制の大きな課題になってるんや。
せやから第四条は、NPTの三本柱の一つである「平和的利用」を保障する条文なんやで。ちなみに三本柱っていうのは、①核不拡散(第1-3条)、②核軍縮(第6条)、③平和的利用(第4条)のことやね。この三つがバランスよく守られることで、NPTっていう条約が成り立ってるわけや。第四条がなかったら、非核兵器国は「不平等な条約や」って文句を言うやろうし、実際にそういう批判もあるんやけど、それでもこの条文があることで、何とかバランスを保ってるっちゅうことやね。
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