第3条 第三条
第3条 第三条
1 締約国である各非核兵器国は、原子力が平和的利用から核兵器その他の核爆発装置に転用されることを防止するため、この条約に基づいて負う義務の履行を確認することのみを目的として国際原子力機関憲章及び国際原子力機関の保障措置制度に従い国際原子力機関との間で交渉しかつ締結する協定に定められる保障措置を受諾することを約束する。この条の規定によつて必要とされる保障措置の手続は、原料物質又は特殊核分裂性物質につき、それが主要な原子力施設において生産され、処理され若しくは使用されているか又は主要な原子力施設の外にあるかを問わず、遵守しなければならない。この条の規定によつて必要とされる保障措置は、当該非核兵器国の領域内若しくはその管轄下で又は場所のいかんを問わずその管理の下で行われるすべての平和的な原子力活動に係るすべての原料物質及び特殊核分裂性物質につき、適用される。
2 各締約国は、⒜原料物質若しくは特殊核分裂性物質又は⒝特殊核分裂性物質の処理、使用若しくは生産のために特に設計され若しくは作成された設備若しくは資材を、この条の規定によつて必要とされる保障措置が当該原料物質又は当該特殊核分裂性物質について適用されない限り、平和的目的のためいかなる非核兵器国にも供給しないことを約束する。
3 この条の規定によつて必要とされる保障措置は、この条の規定及び前文に規定する保障措置の原則に従い、次条の規定に適合する態様で、かつ、締約国の経済的若しくは技術的発展又は平和的な原子力活動の分野における国際協力(平和的目的のため、核物質及びその処理、使用又は生産のための設備を国際的に交換することを含む。)を妨げないような態様で、実施するものとする。
4 締約国である非核兵器国は、この条に定める要件を満たすため、国際原子力機関憲章に従い、個々に又は他の国と共同して国際原子力機関と協定を締結するものとする。その協定の交渉は、この条約が最初に効力を生じた時から百八十日以内に開始しなければならない。この百八十日の期間の後に批准書又は加入書を寄託する国については、その協定の交渉は、当該寄託の日までに開始しなければならない。その協定は、交渉開始の日の後十八箇月以内に効力を生ずるものとする。
1 核兵器を持ってへん締約国は、原子力が平和利用から核兵器とか核爆発装置に転用されへんようにするために、この条約で決めた義務をちゃんと守ってるか確認することだけを目的として、国際原子力機関の憲章と保障措置制度に従って国際原子力機関と交渉して協定を結んで、その協定で決められた保障措置(査察のことやね)を受け入れるって約束するんやで。この条で必要な保障措置の手続きは、原料になる物質とか特殊な核分裂性物質について、それが主要な原子力施設で作られたり処理されたり使われたりしてても、施設の外にあっても、ちゃんと守らなあかんねん。この条で必要な保障措置は、その非核兵器国の領土の中とか管轄下で、または場所がどこであろうとその国が管理してるすべての平和的な原子力活動に関わるすべての原料物質と特殊核分裂性物質について適用されるんやで。
2 どの締約国も、⒜原料物質とか特殊核分裂性物質、または⒝特殊核分裂性物質を処理したり使ったり生産したりするために特別に設計されたり作られたりした設備とか資材を、この条で必要な保障措置がその原料物質とかその特殊核分裂性物質について適用されへん限り、平和的な目的であってもどんな非核兵器国にも供給したらあかんって約束するんやで。
3 この条で必要な保障措置は、この条の規定と前文に書いてある保障措置の原則に従って、次の条(第四条やね)の規定に合う形で、かつ、締約国の経済的または技術的な発展、または平和的な原子力活動の分野での国際協力(平和的な目的のために、核物質とかその処理・使用・生産のための設備を国際的に交換することを含むんやで)を邪魔せえへんような形で実施するもんとするんやで。
4 非核兵器国である締約国は、この条で決めた要件を満たすために、国際原子力機関の憲章に従って、個別にまたは他の国と一緒に国際原子力機関と協定を結ぶもんとするんやで。その協定の交渉は、この条約が最初に効力を持った時から180日以内に始めなあかんねん。この180日の期間の後に批准書とか加入書を預ける国については、その協定の交渉はその預ける日までに始めなあかんで。その協定は、交渉を始めた日の後18か月以内に効力を持つもんとするんやで。
本条は、第二条で規定された非核兵器国の義務の履行を確保するため、国際原子力機関(IAEA)による保障措置(safeguards)、すなわち査察制度を規定する。非核兵器国は、平和的原子力活動が核兵器に転用されないことを確認するため、IAEAと保障措置協定を締結し、査察を受け入れる義務を負う。
第1項は、保障措置の適用範囲を定める。原料物質(ウラン鉱石など)および特殊核分裂性物質(濃縮ウラン、プルトニウムなど)について、それが主要な原子力施設内にあるか否かを問わず、非核兵器国の管轄下にあるすべての平和的原子力活動に保障措置が適用される。第2項は、核物質や関連設備の供給国にも保障措置の確保義務を課す。
第3項は、保障措置の実施が締約国の経済的・技術的発展や平和的原子力協力を妨げないよう配慮することを求める。第4項は、保障措置協定の締結期限を定める。条約発効後180日以内に交渉開始、交渉開始後18か月以内に協定発効という具体的なスケジュールが示されている。本条により、NPT体制における核不拡散の検証可能性が制度的に担保されている。
NPTの中でも特に大事な条文なんやで。第一条と第二条で「核兵器を渡したらあかん」「核兵器を受け取ったらあかん」って決めたけど、それだけやとな、本当に守られてるかどうか分からへんやろ。せやから、この第三条では、国際原子力機関(IAEA、International Atomic Energy Agencyの略やね)っていう国際機関が査察に入って、ちゃんとチェックする仕組みを作ってるんや。これを「保障措置」って呼ぶんやけど、要するに「平和利用の原子力が核兵器に転用されてへんか」を確認する査察制度のことやねん。
第1項を見てみるとな、保障措置が適用される範囲がめちゃくちゃ広いんや。例えばな、原子力発電所で使うウラン燃料とか、使用済み核燃料から取り出したプルトニウムとか、そういう核物質全部が対象になるんやで。しかも、大きな原子力施設の中にある核物質だけやなくて、研究所とか、運搬中のものとか、どこにあっても全部チェックの対象なんや。つまり、非核兵器国が管理してるすべての核物質について、IAEAが「これ、核兵器作るのに使われてへんよな?」って確認できるようになってるわけやね。
第2項はな、核物質とか関連設備を他の国に輸出する時のルールを決めてるんや。例えばな、日本がどっかの国に原子力発電所の設備を売るとするやろ。その時、相手の国がIAEAの保障措置をちゃんと受け入れてへんかったら、売ったらあかんねん。これは「平和目的」って言うてても関係なしや。なんでかっていうと、平和利用の技術でも核兵器開発に転用される可能性があるからやね。せやから、輸出する側にも責任を負わせて、核拡散を防ごうとしてるわけや。
第3項がおもろいのはな、保障措置(査察)が厳しすぎて、各国の原子力開発を邪魔したらあかんって配慮してる点やねん。例えばな、IAEAの査察官が来るたびに原子力発電所を止めなあかんとか、国際協力で核技術を学ぶのが難しくなるとか、そういうことがあったら困るやろ。せやから、第四条で保障されてる「平和利用の権利」を尊重しながら、でも核兵器への転用はちゃんとチェックする、っていうバランスを取ろうとしてるんやで。これが実際にうまくいってるかどうかは議論があるけどな。
第4項は、具体的なスケジュールを決めてるんや。非核兵器国は、NPTに入ってから180日(約6か月)以内にIAEAと保障措置協定の交渉を始めなあかん、そして交渉開始から18か月以内に協定を発効させなあかん、って決まってるんやね。これは結構厳しいスケジュールやで。なんでこんなに細かく決めてるかっていうと、ダラダラ先延ばしされたら困るからや。核兵器開発は数年あればできてしまう可能性があるから、できるだけ早く査察体制を整えようとしてるわけやね。
ちなみに、日本もこの第三条に基づいてIAEAと保障措置協定を結んでるんやで。日本は世界で最も多くプルトニウムを保有してる非核兵器国の一つやから、IAEAの査察も頻繁に受けてるんや。例えば、六ヶ所村の再処理施設とか、各地の原子力発電所に定期的にIAEAの査察官が来て、核物質の量を測ったり、記録をチェックしたりしてるんやね。
この第三条があることで、NPTは単なる「約束」やなくて、「検証できる約束」になってるんや。第一条と第二条だけやったら「核兵器作りません」って口で言うだけやけど、第三条があることで「IAEAの査察で確認できます」っていう証拠を示すことができるわけやね。せやから、第三条はNPT体制の信頼性を支える、めちゃくちゃ重要な条文なんやで。ただし、この査察制度も完璧やないんや。例えば、イラクとか北朝鮮みたいに、隠れて核開発を進めてた国もあったからな。せやけど、それでもこの制度があるおかげで、多くの国が核兵器を持たんと平和的に原子力を利用できてるっちゅうことは確かやねん。
簡単操作