第2条第2条 親王と三公の座次
三公の下に座るんは親王はんや。
なんでかいうたら、右大臣やった藤原不比等はんが、舎人親王はんより上座に着いた故実があるからやねん。
とりわけ舎人親王・仲野親王、それと贈太政大臣の穂積親王を右大臣に准えて扱うんやけど、これはみな一品親王より後に大臣の位を贈られる時は、三公より下座になるいうことやろな。
親王はんの次に座るんは前の官職やった大臣や。
三公は在職中は親王はんより上座やけど、辞表を出した後は親王はんの次の座に下がらなあかん。
その次に座るんが諸々の親王はんらや。ただし皇太子はんは別格やで。
前官の大臣が関白職に再任される時は、摂家の中での位の順番によって座位を決めるんやでな。
ワンポイント解説
座席の順番なんか、そないに大事なことなんかいなと思うかもしれんけど、昔の朝廷ではこれがめっちゃ重要やってん。誰がどこに座るかで、その人の格や力関係がその場でパッと分かってしまうから、ちゃんと決めとかんと揉め事のもとになるんよ。
例えばな、Cさんが現役の大臣で、Dさんが親王やったとするやろ。Cさんが在職中はCさんのほうが上座に座るんやけど、Cさんが辞表を出したとたん、今度はDさんのほうが上座になる。逆にDさんが「わたしのほうが家柄は上やから」言うて割り込もうとしても、この条文があるかぎり、そないな言い分は通らへんのや。
この条文でおもしろいのはな、藤原不比等いう大昔の実例をわざわざ引っぱり出してきて根拠にしとるところやねん。今のルールを「昔からこうやったから」で正当化する、いわば前例第一主義そのものやわ。座る場所ひとつのために、何百年も前の話まで持ち出してくる。それだけ目に見える秩序を保つことが、朝廷にとって大事なことやったんやろうな。
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