第13条第13条 国主の人選
国主は、政務をきちんとこなせる有能な人材を選ばなあかんことやで。
そもそも国を治める道いうんは、結局のところ良い人材を得ることにあるんや。功績と過ちをはっきり見極めて、賞と罰をきちんと当てはめれば、国に善人がおって、その国はますます栄えていくんよ。国に善人がおらんかったら、その国は必ず滅びてしまう。これは昔の賢い人たちが残してくれた戒めなんやで。
ワンポイント解説
十三条もの決まりを見てきて、最後にたどり着くのが「良い人を選びなさい」いう、ある意味当たり前とも言える言葉なんよ。せやけど、当たり前のことをちゃんと守るんが一番難しい、いうのはよくある話やろ。
例えばな、家柄はそんなに高うない出のZさんが、算術も得意で年貢の管理もきっちりしとって、誰よりも仕事ができるとするやろ。ほんで、家柄は立派やけど普段からあくびばかりしとる花子さんもおる。ここで国主が「昔からの家柄やから」いう理由だけで花子さんを重い役目に就けて、Zさんを平の家来のままにしとったら、その国の政務はどんどん粗くなっていくんよ。逆に、家柄にこだわらんとZさんの働きぶりをちゃんと見て評価する国主やったら、国はどんどん治まっていくやろな。
この条文が最後に置かれとる意味を、わたしはこう考えとるんよ。第一条から第十二条まで、鍛錬や風紀、城や婚姻、衣裳や輿といった外側の決まりごとをずっと積み重ねてきて、最後の最後に「それを扱う人自身がちゃんとしてなあかんで」と念を押しとるんやな。どれだけ立派な決まりを作っても、それを動かす人が善人でなかったら意味がない。国主自身の見る目が問われる、重たい条文やと思うわ。
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