第10条第10条 衣裳の制限
衣裳の品格を、ごちゃまぜにしたらあかんことやで。
主君と家来、身分の上下は、それぞれちゃんと分けなあかんのよ。白綾や白小袖、紫裏の練絹、紋のない小袖、紫の袷、こういう格式高い装束は、許可を持たん者がみだりに着たらあかんで。近頃は、家来や雑兵に至るまで、綾や錦の飾り立てた服を着るようになっとるけど、これは昔からの決まりに反しとる。厳しゅう制限するんやで。
ワンポイント解説
服が身分を表すいうんは、今の感覚やとピンとこんかもしれへんね。せやけどこの時代は、色や生地を見ただけで「この人はどの身分か」が一目でわかるようになっとって、服そのものが一種の言葉やったんよ。
例えばな、本来なら紫の袷は許可を持った限られた人しか着られへんのに、Sさんいう一介の家来がこっそりそれを手に入れて、城下をええ気分で歩いたとするやろ。周りの人らは「あの人はえらい人なんかな」て勘違いしてしまうし、それを見たTさんいう本物の身分の高い人からしたら、自分の格式が軽く見られたみたいで面白ないんよ。
この条文がおもろいのは、「派手すぎる」ことより「身分と合ってない」ことを問題にしとるところやねん。贅沢な服を着ることそのものはまだしも、それが身分の順序をひっくり返してしまったら、社会の秩序そのものが揺らいでしまう。服装の乱れは、ただのファッションの話やのうて、上下関係が見えなくなる怖さにつながっとったんやな。
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