第811条 共同海損を分担すべき者の責任
第811条 共同海損を分担すべき者の責任
前条の規定により共同海損を分担すべき者は、船舶の到達(同条第一項第二号又は第四号に掲げる者にあっては、積荷の陸揚げ)の時に現存する価額の限度においてのみ、その責任を負う。
前条の規定により共同海損を分担すべき者は、船舶の到達(同条第一項第二号又は第四号に掲げる者にあっては、積荷の陸揚げ)の時に現存する価額の限度においてのみ、その責任を負うんやで。
ワンポイント解説
この条文は、共同海損を分担すべき者の責任について定めています。分担義務者は、船舶の到達時(積荷については陸揚げ時)に現存する価額の限度においてのみ責任を負います。
これは有限責任の原則を定めたものです。航海中に更に損害が発生して価値が減少した場合、その減少した価値を基準に分担額が計算されます。
到達時の現存価額を基準とすることで、航海中の追加的な損害のリスクを分担義務者に負わせない公平な制度となっています。
この条文は、共同海損を分担する人の責任の範囲についてや。分担する義務がある人は、船が港に着いた時(荷物の場合は陸揚げした時)に残っとる財産の価値の範囲でしか責任を負わへんのや。
「無い袖は振られへん」っちゅうことや。有限責任の原則やねん。今のコンテナ船でも、嵐で荷物を投げ捨てた後、また別の嵐に遭うて、更に荷物が損傷することがあったんや。最初の嵐の時は「1000両の価値の荷物」やったけど、二回目の嵐で損傷して「500両の価値」に下がってしもうた。そういう時、共同海損の分担は、「港に着いた時の500両」を基準に計算するんや。「最初は1000両やったんやから、1000両で計算せえ」とは言わへん。これは公平の原則やねん。航海中に更に損害が出たら、その分も含めて計算する。「今、実際に残っとる価値」で負担を決める。これがリアリズムや。理想やのうて現実、建前やのうて本音。今ある財産で責任を負う。これが有限責任やねん。
簡単操作