第186条占有の態様等に関する推定
占有者は、所有の意思をもって、善意で、平穏に、かつ、公然と占有をするもんと推定するんや。
前後の両時点において占有をした証拠がある時は、占有は、その間継続したもんと推定するで。
占有の推定っていう、占有してる人に有利な推定について決めてるんや。第1項で、占有者は、①「所有の意思」(自分のもんやって思うてる、自主占有)、②「善意」(権利がないことを知らへん)、③「平穏」(暴力や脅迫を使うてへん)、④「公然」(隠れてこっそり占有してへん)っていう4つの要素が全部推定されるねん。占有者に有利な推定が働くんや。
この推定のおかげで、占有者は「ワシの占有は正当やで」っていちいち証明せんでもええんや。逆に、文句を言う人(例えば本当の所有者とか)の方が、「こいつの占有は他主占有や」「悪意や」「暴力的や」「隠してる」って証明する責任を負うねん。これを「立証責任の転換」って言うで。占有者を保護するための大事な仕組みやねん。
例えばな、Aさんが土地を占有してて、Bさんが「その土地、不法占拠やろ!」って言うてきたとするやろ。Aさんは「ワシの占有は自主占有で善意で平穏で公然やで」って証明せんでもええんや。Bさんの方が「Aさんの占有は他主占有や」とか「悪意や」とか「暴力で占拠した」とか証明せなあかんねん。第2項は、前後の2つの時点で占有してた証拠があったら、その間もずっと占有してたって推定されるっていう決まりや。例えば、Aさんが1年前に占有してたことと、今も占有してることを証明したら、その間の1年間もずっと占有してたって推定されるんや。時効取得(162条)には「継続して占有」っていう要件があるんやけど、この推定のおかげで証明がめちゃくちゃ楽になるねん。いちいち毎日占有してたことを証明せんでもええんやで。
簡単操作