第352条 証拠調べの制限
第352条 証拠調べの制限
手形訴訟においては、証拠調べは、書証に限りすることができる。
文書の提出の命令又は送付の嘱託は、することができない。対照の用に供すべき筆跡又は印影を備える物件の提出の命令又は送付の嘱託についても、同様とする。
文書の成立の真否又は手形の提示に関する事実については、申立てにより、当事者本人を尋問することができる。
証拠調べの嘱託は、することができない。第百八十六条の規定による調査の嘱託についても、同様とする。
前各項の規定は、裁判所が職権で調査すべき事項には、適用しない。
手形訴訟においては、証拠調べは、書証に限りすることができるんやで。
文書の提出の命令または送付の嘱託は、することができへんねん。対照の用に供すべき筆跡または印影を備える物件の提出の命令または送付の嘱託についても、同じやで。
文書の成立の真否または手形の提示に関する事実については、申立てにより、当事者本人を尋問することができるんや。
証拠調べの嘱託は、することができへんのやで。第百八十六条の規定による調査の嘱託についても、同じやねん。
前の各項の規定は、裁判所が職権で調査すべき事項には、適用せえへんで。
ワンポイント解説
この条文は証拠調べの制限を定めています。第1項は手形訴訟においては証拠調べは書証に限りすることができることを定めています。第2項は文書の提出の命令又は送付の嘱託はすることができないことを定めています。第3項は文書の成立の真否又は手形の提示に関する事実については申立てにより当事者本人を尋問することができることを定めています。第4項は証拠調べの嘱託はすることができないことを定めています。第5項は前各項の規定は裁判所が職権で調査すべき事項には適用しないことを定めています。
手形訴訟の証拠を書証中心に制限する。迅速な審理を図る規定です。
これは手形訴訟での証拠調べの制限を定めてるルールや。手形訴訟では、証拠調べは書証(書類の証拠)に限ることができる(第1項)。文書提出命令とか送付の嘱託はできへん(第2項)。ただし、文書の成立の真偽(「この署名は本当に本人が書いたんか?」とか)や手形の提示については、当事者本人を尋問できる(第3項)。証拠調べの嘱託(他の機関に証拠調べを頼む)もできへん(第4項)。ただし、職権調査事項は例外(第5項)。
例えば、手形金を請求する手形訴訟で、原告が手形の原本を提出する。被告が「この署名は偽造や」って主張した場合、裁判所は当事者本人(被告)を尋問して、「あんた本当にこの手形に署名してへんのか?」って確認できる(第3項)。でも、筆跡鑑定のために専門家に鑑定を依頼したり(証拠調べの嘱託)、他の文書の提出を命令したりすることはできへん(第2項・第4項)。手形訴訟は書類(手形とか契約書とか)を中心に早く審理する制度やから、時間のかかる証拠調べは制限されてるんや。証拠が書証だけで足りへん場合は、第353条で通常の手続に移行させて、ちゃんとした証拠調べをすることもできる。手形訴訟は「早さ」を優先する制度やってことやな。
簡単操作