第69条
第69条
裁判長は、急速を要する場合には、第五十七条乃至第六十二条、第六十五条、第六十六条及び前条に規定する処分をし、又は合議体の構成員にこれをさせることができる。
裁判長は、急速を要する場合には、第五十七条乃至第六十二条、第六十五条、第六十六条及び前条に規定する処分をし、又は合議体の構成員にこれをさせることができるんや。
ワンポイント解説
急速を要する場合の裁判長の権限を定めた条文です。通常、第57条から第62条、第65条、第66条、第68条に規定する処分(召喚、勾引、勾留など)は、合議体(複数の裁判官による裁判体)の決定によって行われます。しかし、急速を要する場合には、いちいち合議体で決定していては間に合わないことがあります。そこで、緊急時には裁判長が単独でこれらの処分を行うことができ、または合議体の構成員(他の裁判官)にこれらの処分をさせることができると定めています。
「急速を要する場合」とは、合議体を招集して決定を得るまでの時間的余裕がなく、直ちに処分をしなければ訴訟の目的を達成できなくなるおそれがある場合を指します。例えば、被告人が逃亡しそうな緊急事態や、証拠隠滅の危険が切迫している場合などです。このような場合に、裁判長の迅速な判断により必要な処分を行うことができます。
この規定は、訴訟の迅速性と合議制のバランスを取るものです。原則として合議体による慎重な判断を求めつつ、緊急時には裁判長の権限により迅速に対応できるようにしています。ただし、「急速を要する場合」という要件により、この権限の濫用は防止されています。緊急時の柔軟な対応と、慎重な手続保障の調和を図った規定です。
普通、召喚とか勾引とか勾留とかの重要な決定は、裁判官が複数人集まって話し合って決める(合議制)。慎重にやるためやな。でも緊急事態はどうする?「被告人が今まさに逃げようとしてる!」「証拠隠滅が今この瞬間起きてる!」そんな時に「ちょっと待って、みんな集まるまで」とか言うてたら間に合わへんやん。
せやから「急速を要する場合」は、裁判長が一人で決めてええことになってる。または、合議体のメンバーの誰かに「お前やっとけ」って任せてもええ。スピード重視や。「急速を要する」っていうんは、合議してる時間的余裕がないってことやな。本当に緊急の時だけや。
これは訴訟のスピードと慎重さのバランスやねん。原則は慎重に合議。でも緊急時は迅速に対応。どっちも大事やから、両立させてるんや。ただし「急速を要する」っていう厳しい条件があるから、裁判長が好き勝手できるわけやない。緊急時だけの例外措置。柔軟性と慎重性、両方必要やねん。
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