第350条の26
即決裁判手続の申し立てを却下する決定(第三百五十条の二十二第三号や第四号に掲げる場合に該当することを理由とするもんを除く。)があった事件について、当該決定後、証拠調べが行われることなく公訴が取り消された場合において、公訴の取り消しによる公訴棄却の決定が確定したときは、第三百四十条の規定にかかわらず、同一事件について更に公訴を提起することができるんや。前条第一項第一号、第二号や第四号のいずれかに該当すること(同号については、被告人が起訴状に記載された訴因について有罪である旨の陳述と相反するか、あるいは実質的に異なった供述をしたことにより同号に該当する場合に限る。)となったことを理由として第三百五十条の二十二の決定が取り消された事件について、当該取り消しの決定後、証拠調べが行われることなく公訴が取り消された場合において、公訴の取り消しによる公訴棄却の決定が確定したときも、同じやで。
即決裁判手続きの申立てが却下された場合や決定が取り消された場合の、再起訴の特例について定めためっちゃ複雑やけど重要な規定なんや。通常やったら、第340条によって、公訴を取り消して公訴棄却の決定が確定したら、同じ事件について再び起訴することはできへんねん。これは「一事不再理」の原則の一つで、一度決着がついた事件を何度も蒸し返されたら被告人がかわいそうやろっていう考え方や。
でもな、この条文では特別に再起訴を認めてるんやで。即決裁判手続きの申立てが却下されたり、決定が取り消されたりして、証拠調べをせんまま公訴が取り消された場合には、同じ事件についてもう一回起訴できるねん。例えばな、検察官が「この事件は即決裁判手続きでやろう」って申し立てたけど、裁判所が「この事件は即決裁判手続きには向いてへん」って却下したとするやろ。この時、検察官が「それやったら一旦公訴を取り消して、通常の裁判手続きで起訴し直そう」って判断することがあるんや。
もし再起訴が認められへんかったら、検察官は即決裁判手続きが不適切やって分かっても、無理やり即決裁判手続きで続けなあかんことになってしまうやろ。または、公訴を取り消したらその事件はそれで終わりになってしまって、被告人を処罰できへんことになるんや。それはおかしいやろっていうことで、実質的な審理をしてへん段階での取消しについては、再起訴を認めてるんやな。
ただし、どんな場合でも再起訴できるわけやないで。この条文では「証拠調べが行われることなく公訴が取り消された場合」って限定してるんや。つまり、実質的な審理に入る前の段階で取り消された場合だけが対象やねん。もし証拠調べまで進んだ後に公訴を取り消したら、通常通り再起訴はできへんことになるんやで。これは、ある程度審理が進んだ後やったら、被告人の負担も大きいし、もう一回起訴するのは適切やないっていう配慮なんやな。即決裁判手続きの柔軟な運用と、被告人の権利保護のバランスを取った規定やねん。
簡単操作